今年は仕事もコロナも落ち着いているから、年末は帰省しようかな。

社会人になって2年目、初めての仕事とコロナで生活習慣がすっかり変わり、不安と必死の狭間だった1年目に比べたら、気持ちにも余裕が出てきた。

「営業職は身だしなみが大切だ」と言われ始めたスキンケアも、今ではすっかり生活の一部となった。2年ぶりの帰省、お気に入りのスキンケア用品を鞄に詰める。

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「お母さん、見て！お兄ちゃんが化粧水つかっちょーよ」
「男前なったと思ーちょったら、そげな秘密があったとは」
「営業の基本は身だしなみだけんね。良かったら使ーてみー？」

父は本に目を落としていたが、久しぶりの家族との団欒に心がホッとする。社会人生活は、思った以上より気を張ってたいるのだろう。

持って帰ったスキンケア用品は、家族も喜んで使っていたので実家に置いていくことにした。

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「ご近所さんに、『最近肌キレイになったね。何しちょーの？』って言われたの♡」「友達にスキンケアは身だしなみの基本って教えてあげた！」「もうすぐ無うなりそうなんだども、どこで買あたの？」
なんて、家族LINEが絶えない。

父は、「ジェル洗顔ってええな。泡立てんでええし、なんとえっても洗顔後乾燥しぇん。洗顔後の方が潤ーちょーくらいに感じー」と、家族LINEとは別で、こっそり送ってくる。

離れていても温かい会話とスキンケアでエネルギーチャージして、『今日も頑張ろう』と仕事に向かう。